高齢出産のママは要注意!妊娠糖尿病について知っておこう
妊娠した女性の体には大きな変化が訪れます。これまで健康そのものだった女性でも、なにかしらトラブルが起きるものです。
高齢出産ならなおのこと、とくに妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病には注意しなければなりません。
「まさかこの私が?」と思われるかもしれませんが、妊娠中には誰でも発症しやすい症状なのです。
そこで今回は、
・妊娠糖尿病とはどんな病気?
・妊娠糖尿病の原因とは?
・出産や赤ちゃんへの影響はあるの?
といった方に、妊娠糖尿病について詳しくご説明します。
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この記事の目次
一般的な「糖尿病」について
「糖尿」とは、ぶどう糖を病的に多く含む尿のことです。
お米やパンなどの炭水化物を摂取すると、炭水化物は体内でブドウ糖に変化します。ブドウ糖は小腸から吸収されて、血液中に糖分が増えていくことになります。
そして血液中の糖分が増えると、本来ならばすい臓から「インスリン」という物質が分泌されて、インスリンが血液中の糖分を細胞内に取り込んでいき、血液中の糖分が増えすぎないように働くのです。
ところが、このインスリンがうまく分泌できなくて、血液中の糖分が増えすぎるのを制御することができず、血糖値のコントロールがうまくできなくなってしまう、それが一般的な「糖尿病」です。
「妊娠糖尿病」はなにが違うのか?
妊娠糖尿病は、妊娠したことによって発症する「糖代謝異常」の一種です。
それまでは糖尿病と無縁だった女性が、妊娠をきっかけに血糖値のコントロールができなくなってしまうことです。血糖値は高くなっていますが、糖尿病には至っていない、症状が軽度のものを「妊娠糖尿病」といいます。
妊娠糖尿病には自覚症状がほとんどありません。喉が渇きやすくなったりトイレが近くなったりという症状も出ますが、妊娠にはよくあることなので見分けることは難しいです。
妊娠中に診断された重度の糖代謝異常は「妊娠中に診断された明らかな糖尿病」といい、妊娠前から糖尿病であった女性が妊娠した場合は「糖尿病合併妊娠」と呼ばれて区別されます。
妊娠糖尿病になりやすい人とは?
妊娠糖尿病の発症率は約12%といわれており、今まで糖尿病とは縁がなかった人が、妊娠したことで発症するケースがあります。
妊娠糖尿病は一般的な糖尿病より症状が軽度なため、出産が終われば元通りになるものではありますが、産後に一般的な糖尿病になってしまったという女性も多いので、高齢出産をするママはとくに注意が必要です。
妊娠糖尿病を発症しやすい人の特徴として、
・家族や親戚に糖尿病にかかっている人がいる
・肥満体型である(妊娠前のBMIが25以上)
・妊娠中に体重が大幅に増えた
・現在の妊娠でお腹の赤ちゃんが大きい
・35歳以上の高齢出産である
・過去に巨大児を出産したことがある
・尿糖で頻繁に陽性反応が出ていた
・普段から食べ過ぎる傾向がある
・原因不明の羊水過多
・妊娠高血圧症候群になっている
などが挙げられます。
中でも35歳以上で妊娠している場合のリスクは高いといわれています。高齢ママはしっかり体調管理して、妊娠糖尿病にならないよう気をつけてください。
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妊娠糖尿病のリスクとは?
ママの血糖と赤ちゃんの血糖はほぼ同じですので、ママが高血糖ならば赤ちゃんも高血糖となり、さまざまなトラブルを赤ちゃんに引き起こします。
赤ちゃんへの悪い影響として考えられるのは、
・流産や早産の可能性が高くなる
・胎児が4キロ以上の巨大児になりやすい
・産まれてすぐに低血糖や呼吸困難になりやすい
・胎児発育不全や胎児機能不全を起こす可能性が高くなる
・高ビリルビン血症があらわれることもある
・先天的な奇形になりやすい
・心臓病をもって生まれる可能性がある
・胎児死亡
などです。
ママへの悪い影響としては、
・妊娠高血圧症候群になりやすい
・羊水過多
・出産後に糖尿病になる可能性がある
・赤ちゃんが巨大児になることで難産や帝王切開になる可能性もある
などが考えられます。
とくに高齢出産の場合は、妊娠前に多嚢胞性卵巣症候群という診断を受けた人は妊娠糖尿病のリスクが高いといわれています。十分に注意してください。
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妊娠糖尿病になる原因とは?
お腹の赤ちゃんは、ブドウ糖をエネルギー源として成長します。ですから、妊娠中のママの体は赤ちゃんにブドウ糖を優先的に供給するようになります。
そうなると、ブドウ糖をママの細胞内に取り込んでしまう「インスリン」の働きが邪魔になります。なぜなら、インスリンがブドウ糖をママの体に取り込んでしまっては、赤ちゃんが成長するために必要なブドウ糖を送ってあげられなくなってしまうからです。
そこで、胎盤からインスリンの働きを阻止するためのホルモンが分泌されます。そのホルモンの働きによって、無事にブドウ糖は赤ちゃんへと届くのです。
しかし、インスリンが充分に働けないため、ママの体は血糖値の調節が難しくなります。
このときに甘い物や炭水化物をたくさん食べてしまうと、血液中のブドウ糖が分解されにくくなり、血糖値が急増して妊娠糖尿病につながってしまうのです。
高齢出産や糖尿病の場合には胎盤機能不全にも注意
胎盤機能不全とは、胎盤がうまく働かなくなる状態です。
この胎盤が機能不全になると、赤ちゃんに酸素や栄養をちゃんと送ってあげられなくなります。高齢出産や糖尿病の場合や、腎炎や妊娠高血圧症候群にかかっている場合なども、胎盤機能不全になる可能性があります。
胎盤機能不全との診断を受けたママは1.1%と、決して多い割合ではありませんが、絶対にならないと言い切れるものでもありません。
もし胎盤機能不全になってしまったら、出産の際には陣痛促進剤を投与して、できる限り短時間で分娩を終えるようにしますが、胎児の状態が良くなければ帝王切開に切り替わることもあります。また、最悪の場合には赤ちゃんが突然死することもあるのです。
胎盤機能不全と診断されたらとにかく安静にすることですが、まずは胎盤機能不全にならないように気をつけましょう。
妊娠高血圧症候群にならないこと、塩分の摂取量を1日10g以下に抑えた食事にすること、体重が増えすぎないように注意することなどを心がけて、胎盤機能不全を予防してください。
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妊娠糖尿病の検査をする時期と検査方法、費用について
妊娠糖尿病は一般的な糖尿病より軽度で、出産後には正常な血糖値に戻ることが多いといわれています。ですが、糖尿病になりやすい高齢ママの場合はそうもいっていられません。
妊娠初期での糖尿病が赤ちゃんに与えるダメージは少なくありませんので、早めに検査を受けておいてください。
糖尿病になっているのに気づかないまま妊娠していた、などということがないように、検査を義務付けていない病院でも自分から要望を伝えて検査してもらいましょう。
検査を受ける時期は、妊娠初期(妊娠4~12週)と妊娠中期(妊娠24~28週)の2回です。
採血による血液検査を行い、費用は約3,000円ほどになります。ただ、病院によって多少費用は違ってくるので、検査を受ける前に確認しておきましょう。
なお、これらの検査で基準値以上の数値が出た場合には、もっと詳しく調べる検査を行うことになります。
血糖値を測定する検査ってどんなもの?
血糖値を測定する検査についてご紹介します。
妊娠初期(妊娠4~12週)に行う「随時血糖検査」
すべての妊婦さんが受けるように推奨されている検査です。時間に関係なく採血をして血糖値を測ります。
妊娠中期(妊娠24~28週)に行う「50gGCT(経口ブドウ糖負荷テスト)」
「随時血糖検査」で正常だったママと、基準値以上ではあったものの「妊娠糖尿病」と診断ママが受けることを推奨されている検査です。
時間に関係なく50gのブドウ糖を口にいれ、1時間後に採血することで血糖値を測定します。このときに基準値を超えると、さらに詳しい検査を受けなければなりません。
「75gOGTT(空腹時経口ブドウ糖負荷テスト)」
「随時血糖検査」と「50gGCT」で基準値をオーバーしたママが対象で、妊娠糖尿病かどうかの確定診断を下すための検査となります。
朝食を抜いた状態で、ブドウ糖75gを経口摂取する前・ブドウ糖75gを経口摂取した1時間後・ブドウ糖75gを経口摂取した2時間後、の3回にわたって採血して血糖値の変化を測定します。
この検査で、3回それぞれの基準値を2つ以上超えるようなら「妊娠糖尿病」と診断されます。
ちなみに、普通の妊婦さんよりも妊娠糖尿病にかかる可能性が高いハイリスクの妊婦さん、高齢ママなどは妊娠初期の時点で「75gOGTT」を行うこともあります。
妊娠糖尿病の治療には通院や入院が必要?
ほとんどのママは自分で改善していきます。しかし、食事や運動であまり改善が見られなければ、血糖値をコントロールするためにインスリンを投与します。
ほとんどは通院での治療になりますが、75gOGTTの数値が基準を大きく超えたり、時間が経過しても改善しない、改善する見込みがない場合には、管理入院や教育入院という形で病院などへ入院することもあります。
入院中は医師や栄養士による食事の管理が徹底的に行われ、食事療法が大きなカギとなる糖尿病にはかなりの効果がみられます。
また、糖尿病とは何かどうすれば改善するかなど、基本的なことから教えてくれるので学べる期間にもなります。
妊娠糖尿病の予防には「食事療法」と「運動療法」
妊娠糖尿病はあくまでも「糖尿病」なので、治療法や食事に関しては糖尿病と同じく、血糖値を厳しく管理する食事療法と運動療法での治療ということになってきます。
食事療法では、3大栄養素である「糖質・たんぱく質・脂質」のうち、食後の血糖値を上げやすい糖質を摂り過ぎないように気をつけましょう。
運動療法は、無理のない範囲で体を動かして太りすぎないように気をつけます。また、妊娠糖尿病のかかっている患者が運動をすることによって、インスリンの感受性が向上し、インスリンの機能を再び取り戻すこともできるのです。
炭水化物や糖質の摂り過ぎは禁物です
妊娠糖尿病では血糖値のコントロールをしっかりとすることが肝心です。血糖値をコントロールするには、炭水化物や糖質を摂り過ぎないこと。
お米やパンなどの炭水化物、ケーキなどの糖質を食べ過ぎると血糖値を上げてしまうので、普段より控えめにするように心がけましょう。
野菜やお肉などのおかずを中心にした食生活に切り替えて、たんぱく質や食物繊維をしっかりと摂るように心がけてください。
食事するときの順番を変える
お腹が空いているときには、ついついお米や麺類にお箸が伸びてしまいがちですが、空腹時にたくさんの炭水化物を食べると、血糖値が急激に上昇してしまいます。
そうならないためには、まずお味噌汁などの汁物を飲んで、野菜類を食べて、お肉や魚を食べて、それからお米などを食べるようにしましょう。
また、あまり急いで食べないで、ひと口で20~30回噛むつもりで食べ進んでください。体内への吸収スピードも緩やかになり、血糖値の上昇も穏やかになります。
肥満防止にもなりますので、普段からこの順番でゆっくり食べるようにクセをつけましょう。
ネバネバ食材や食物繊維を積極的に食べる
よく知られているように、ネバネバ食材や食物繊維には血糖値を下げる効果があります。納豆・オクラ・山芋・めかぶなどはとても優秀ですのでぜひ一品加えてください。
また、きのこ類・こんにゃく・海藻・じゃがいもや人参などの根菜には食物繊維が豊富です。ただ、一度にたくさん食べたからといって一気に血糖値が下がるわけではありませんので、常備菜として作っておいて毎食少しずつ食べるのが理想的です。
ちなみに、お茶にも血糖値を下げる効果があり、もっとも効果が高いといわれているのがコーン茶です。
コーン茶は飲めないというママには、麦茶や緑茶にも血糖値を下げる働きがあります。喉が渇いたときにはこれらのお茶を飲んでみてはいかがでしょうか。
運動療法のススメ
インスリンの機能を取り戻すためには運動が効果的です。ただし、妊婦さんなので無理な運動はできません。
食後に30分ほど軽くウォーキングをする・マタニティヨガやマタニティビクスをする・マタニティスイミングで水中ウォーキングをする、などの適度な運動にとどめておきましょう。
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