高齢出産で産んだ我が子のために!賢い子どもに育てる子育て法
もう年齢的に無理かもと半ばあきらめていたけど、頑張って授かることができた最愛の我が子。なにもかもが愛おしくてたまらない。その喜びは、若くして赤ちゃんを産んだお母さんとはまた違うものなのかもしれませんね。
そんな最愛の我が子のために、あれも習わせてあげたい、これも習わせてあげたいとお母さんはついつい欲張りになってしまっていませんか?
ですがその前に、かしこい子どもに育てるためにやるべきこととやるべき時期を学んでおきましょう。
そこで今回は、
・かしこい子どもに育てるには?
・乳幼児期にどんなことをすればいいの?
・英語が話せたり音楽ができるような子どもになって欲しい!
といった方に、お勉強やお受験だけでなく、生きていくうえで「賢い子ども」になる子育て法をご紹介します。
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この記事の目次
「ニューロン」と「シナプス」の関係とは?
成人には約140億個の脳細胞「ニューロン」があります。それは、授精してから赤ちゃんとして産まれてくるまでの約10ヶ月間に作られたものです。
そして、その脳細胞であるニューロンは、産まれ出た瞬間からさまざまな刺激を受けて、ニューロン同士をつなぐ配線となる神経回路をもの凄い勢いで増やしていきます。
そのニューロン同士をつなぐ神経回路のつなぎ目を「シナプス」といいます。ニューロンの数は増えることはありませんが、シナプスは刺激や経験を積むことで数を増やしていき、その数が多ければ多いほど優れた頭脳となるのです。
その数は、一つのニューロンに対して8000のシナプスがあるといわれており、つまり140億個のニューロンにそれぞれ8000のシナプスで112兆、なんとも想像を絶する数になります。
3歳までにシナプスを成長させよう
シナプスは刺激や経験によって成長します。はじめは細かったシナプスも、いい刺激を受けたり経験を積んでいくことで成長が促進されるのです。
細かったシナプスが太くなると、ニューロン同士の繋がりが強固になるため、時間をかけずに短い時間で物事を考えられるようになります。
産まれてすぐからシナプスは急速に延びてニューロン同士をつなげていくので、この脳細胞同士の絡み合いが多いか少ないかで頭の良し悪しが決まるといえるのです。
そして脳が急速な発達をする0~3歳までに適切な刺激を与えることができれば、シナプスは爆発的に増え続けることになります。この3年間で大脳の発達は約80%が出来上がり、その後は増え方が減っていき、6歳までに約90%が完成するといわれています。
また、この段階でシナプスの密度には個人差がでてきます。もちろん密度が濃いほうが「いい脳」なのですが、刺激や経験が少ないと伝達網であるシナプスは細くて少ないままとなってしまうのです。
昔から「三つ子の魂百まで」といわれるのには、こういった理由があったのです。
乳幼児期はいろんなことを吸収する時期
基本的に、乳幼児期はさまざまな経験を通して吸収する時期だと考えましょう。他の子がしているから自分の子どもにもできるはず、毎日教えているのに覚えてくれない、などの焦りは禁物です。
脳を使って吸収することでニューロンは成長します。今は情報集めをしている時期、いろんな情報をたくさん吸収している時期なのです。そして頭の中にたくさん詰まっている情報を使うようになるのはもう少し先です。
他の子どもと比べて焦ったり悲観したりせずに、まずはいい刺激や経験を与えてあげてシナプスを増やすことに専念しましょう。
子どもにとってのいい刺激とは?
子どもにとってのいい刺激とは、その時その子が欲しがっている刺激のことです。たとえば、散歩中に花に興味をもったら足を止めて一緒に観察する、お母さんがしていることを真似したがったら危険でない以上はやらせてあげる、など身近なことでもいいのです。
子ども自身がその時に欲しがっている刺激であれば、貴重な経験として大脳を発達させることに役立ちます。ですが、子ども自身が欲しいと思っていない刺激を与え過ぎるのはいけません。タイミングによっては逆効果になってしまうこともあるのです。
子どもは遊びたいのに、お母さんは絵本の読み聞かせを押し付ける、すると子どもは遊びたい気持ちを抑えなければならず、本来楽しいはずの読み聞かせも楽しくなくなってしまいます。それが続くと子どもは読み聞かせをイヤなものと感じるようになってしまうのです。
子どもはその時々で気持ちも変われば、欲しい刺激も変わります。いま自分の子どもはどんな刺激を欲しがっているのか、お母さんがそれを察知できるかどうかが要です。
お母さんが子どもの欲しがっている刺激や情報にいち早く気づいて、いいタイミングでいい刺激を与えてあげられることが、子どもの大脳を上手に発達させられる鍵となります。
そのためには、子どもと一緒にいられる時間をなるべく長くもつようにして、あたたかく見守りながらコミュニケーションをとっていくことが重要です。
子育ての基本はどんな時代でも変わりませんが、3歳までの育て方で子どもの将来が大きく変わることもあるということを覚えておきましょう。
シナプスを増やすということは
シナプスを増やして「いい脳」にする、これだけ聞くとお勉強やお受験のためだけと考えられがちですが、本来は個人の能力を伸ばす目的で、いずれ苦境に立たされることがあっても自分の力で乗り越えられるようにするためです。
困難なことがあってもしっかり考えられる力、物事を正確にとらえて的確な判断ができる力、生きていくうえでとても重要な力を養うためなのです。
そしてまわりの人と円滑な交流をするためにも必要です。他人との交流はさらに貴重な経験をもたらしてくれます。
いい情報がたっぷり詰まった脳は、どんな場面でも柔軟に対応できる力も備えていますので、将来さまざまな人との出会いのなかで、より素晴らしい経験をすることもできます。
シナプスを増やすことは可能性を増やすことでもあるのです。
乳児期には乳児期の子育て法
8ヶ月頃になると、行動範囲が広がってくる赤ちゃんも多くなります。まだつかまり立ちはできないけれど、ハイハイであちこちを探検しているのではないでしょうか。
この頃の赤ちゃんに必要なのは、知識よりも刺激です。見たり聞いたりするだけでなく、味わったり、匂いを嗅いでみたり、触ってみたりといった、すべての感覚から得る刺激も大切なのです。そしてその刺激一つ一つがシナプスを増やすために役立つことになります。
赤ちゃんが興味を示すオモチャで遊ばせましょう。一人遊びは脳の発達につながりますので、一人で遊べたときは思いっきり褒めてあげてください。
手や指は「第2の脳」とも「目に見える大脳」ともいわれています。手先の器用な子ほど知能が高いという説もあるほど、大脳の働きと深い関わりがあるのです。
危なくないものを置いていろいろ触らせてあげましょう。赤ちゃんが興味をもつような、たくさんの刺激を得られる環境づくりをしてあげてください。
やさしく語りかけてあげることの大事さ
1歳の幼児に、毎日15分ほど話を聞かせてあげるだけで知能が伸びるという調査報告があります。
アメリカの幼児教育研究所では、1歳の幼児に毎日15分話を聞かせてあげるグループとそうでないグループをつくり、半年後にテストした結果、話を聞かせてあげたグループの幼児は知能が著しく伸びていたということです。
幼児期はいろんなことを吸収する時期です。そのため何回も同じことをしたり、繰り返し繰り返し聞いたりするのが大好きなのです。そうやって言葉や音、物の名前を情報として吸収していきます。
また幼児はお母さんが大好きで、お母さんのやさしい声とやさしい笑顔も大好きです。1日15分、たとえそれだけの時間でもお母さんがやさしい声で読み聞かせをしてあげれば、子どもの言葉の発達につながるだけでなく、大きな安心感を与えてあげることができます。
音楽による子育て法
情操教育のために、妊娠中からクラッシック音楽を赤ちゃんに聴かせてあげていた、というお母さんもたくさんいます。たしかに小さい頃からいい音楽を繰り返して聴かせてあげることは、豊かな心を育てるためにとても有効です。
世界的に有名なバイオリニストを育てられた先生も、生まれたばかりの赤ちゃんに毎日バッハやモーツァルトなどの名曲を聞かせてあげると、生後5ヶ月くらいでメロディー・リズム・音程・音楽のセンスを身につけるとおっしゃっています。幼児の頭脳は正確に何でも記録してしまうのです。
幼いころから素晴らしい音楽とふれあって育った子どもは、音楽を楽しむ心や美しいものがわかる心だけでなく、創造力や美的表現力の芽も養われているのです。感受性ゆたかな子どもになってほしいと願うお母さん、早い時期からよい音楽を毎日聴かせてあげましょう。
ただし音楽を聴かせるときのボリュームは控えめにしてください。大きな音は脳への刺激が強いため、落ち着かない状況をつくってしまいます。
英語を話せる子どもにしたいなら0歳から始めましょう
日本の学校の授業でも試験でも英語は必須科目ですが、悲しいかな学校で学んだ語学力では日常会話さえ話せないのが現実です。
しかし乳幼児のときは、日本語であろうが英語であろうが関係なくどんどん吸収して身につけることができます。
なぜなら乳幼児期は、精巧なコンピューターのように記録することができ、どんな音でも発声できる柔軟な発音器官をもち、さらには一生のうちでもっとも鋭い聴覚をもっているからなのです。
また、0~3歳までの間は「耳の黄金期」といわれています。人間は聞くことのできる音しか発音できないため、ネイティブな英語を話そうと思ったら英語を正確に聞き取る必要があります。
しかし日本語しか聞いてこないまま大人になると、日本語しか正確に聞き取ることができない「日本人の耳」になってしまいます。
そして英語やフランス語などを正確に聞き取ることができる耳にするには、「耳の黄金期」である0~3歳までが勝負なのです。
つまりその時期に、英語を話せるようになってほしかったら英語を、フランス語が堪能になってほしかったらフランス語を、毎日少しずつでも聞かせてあげるようにしましょう。
CDやDVDを利用するのもいい方法です。親子で楽しみながら一緒に学んでみましょう。
「自主的にやる子ども」にする子育て法
子どもが自分からすすんでやる、親としては嬉しくも誇らしくもあります。「ピアノが習いたい」「空手を習いにいきたい」高齢ママとしては子どもがやりたいことはやらせてあげたいし、ピアノを弾きこなしている子どもの姿や、道着に身を包んだ凛々しい姿を想像して楽しくなってくることでしょう。
ところが得てして子どもは飽きっぽく、継続することがむずかしいものです。せっかく良さそうな教室や道場をみつけて通いはじめたのに、半年もしたら行きたくないと言い出した、それも子供にはよくあることです。
子どもの晴れ姿を想像して楽しみにしていたお母さんとしては、せっかく今まで続けてきたんだからもう少し頑張ってみようと言いたいところですが、それでは子どもの気持ちは動きません。
では、子どもが自分の意思で続けるようにするにはどうしたらいいのでしょう。そのためには、言われたからやるのではなく「自分がやりたいからやる」という気持ちにもっていくことが大事です。
さらにいえば、子どもの頭の中に自分のカッコイイ姿をイメージさせてやる気を出させるのです。
ではどうやって子どもの頭の中にイメージをふくらませるかというと、ポイントは3段階で質問をすることです。
まず最初は答えやすい質問をします。答えが一つで明らかに答えやすい質問です。ピアノに行きたがらない女の子を例にしますが、たとえば「もうすぐ誕生日だね。いくつになるんだっけ」すると「7さい」と答えたとします。すると子どもはすぐに答えられたことで嬉しくなりモチベーションが上がります。
次はちょっと考えなければ答えられない質問をします。たとえば「そっか、もうおねえちゃんだね。誕生日にはなにが欲しいのかな?」すると「かわいいお人形さん!」と答えたとします。今度は答えが複数あるため子どもはちょっと考え、考えることでイメージが浮かんできます。
そして最後に「お人形さんとお揃いのお洋服でピアノの発表会に出たらかわいいだろうね~」と言葉をかけてみてください。子どもはその姿を鮮明にイメージしてみることでしょう。
「かわいいお人形さんとお揃いのお洋服でピアノを弾いているかわいい私」の姿がイメージとして膨らんできたら、きっと「やっぱりピアノ続ける」と言ってくれることでしょう。
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