高齢出産で年子を出産するのは無理?二人目を望む高齢ママへ
高齢ママは、きっと1歳でも若いときに妊娠したいと思っていたことでしょう。そして念願の我が子との対面、可愛くて可愛くて、それこそ「目の中に入れても痛くない」状態なのではないでしょうか。
そうなると「もう一人欲しいな」「この子に弟か妹を産んであげたいな」と考える高齢ママもいらっしゃるのでは?高齢出産の場合は、若いママのように年齢に余裕がありません。
少しでも早い時期に次の子を、と高齢ママが年子妊娠を希望するのも不思議ではありません。
そこで今回は、
・高齢出産での年子妊娠はできる?
・高齢出産での年子妊娠のリスクは?
・年子妊娠のメリットとデメリットを知りたい!
といった方に、高齢出産での年子妊娠について、詳しくご紹介します。
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この記事の目次
なぜ高齢ママは年子を生みたがるのか?
高齢出産は35歳以上の妊婦の出産のことをいいますが、40歳を超えると妊娠率がグッと下がるともいわれています。
つまり、35歳で一人目の赤ちゃんを生んだママなら40歳まで数年の猶予がありますが、40歳を越えてから初産を経験したママは、すでに妊娠率が低いということです。
そうなると1年1年がとても重要になってきて、次の子を考えるなら1歳でも若いうちにと思うのが普通です。
妊娠率のこともそうですが、妊娠中や分娩時も、出産後の回復力も、やはり少しでも若いほうが楽ではないかと考えるのも当然です。
子育ても、一人目の子どもにそれほど手がかからなくなるのを待ってまた妊娠から始めるのは、高齢ママにとって肉体的にも精神的にもキツイものがあります。
それならばいっそ年子で生んで一気に子育てをしてしまおう、そう考えても不思議ではありません。
年子での出産とは赤ちゃんが二人に増えるということ
覚えておいて欲しいのは、年子で生むということは赤ちゃんが二人に増えるということです。
二人目の赤ちゃんを生んだとき、上の子どももまだ赤ちゃんといえる年齢です。一人でうまく歩くのも難しく、ご飯のときも手がかかります。
甘えたい盛りですので抱っこもして欲しがるでしょう。下の赤ちゃんにヤキモチを焼いてグズることもあるかもしれません。
言って聞かせられる年齢ではないため「ちょっと待っててね」が通用するとも思えません。結局、ママは二人の赤ちゃんの面倒を同時にみなければならないことになります。
そうなったときに、高齢ママの体力がどこまでもつか、そこが年子出産のポイントです。
旦那さまや親御さんの協力があれば、それもクリアできるのでしょうが、親御さんが頼れなかったり、旦那さまの帰りが毎日遅いようであれば、高齢ママにかかる負担は計り知れません。
体力面だけでなく、精神面でも追い込まれてしまう可能性があるのです。そのことを考慮したうえで、高齢ママの年子での出産を考えましょう。
年子で生むことのメリット
年子の最大のメリットは、子育てが一気に終わるということです。
たしかに子どもが小さいときは大変ですが、大きくなるにつれて二人で遊んでくれるようにもなります。
とくに幼児期は男の子も女の子も遊び方がそれほど違いませんので、一人っ子より楽になるかもしれません。姉妹ならなおさら、二人で一緒におとなしく遊んでくれることでしょう。
また、上の子がまだ赤ちゃんといえる年齢のときに下の子が生まれますので、2~3歳児にみられるイヤイヤ期がまだきていません。赤ちゃんが増えたことも抵抗なく受け入れてもらえそうです。
妊娠中も、上の子はまだ活発に遊び回る年齢ではないので、たとえママにつわりがあっても家の中で過ごしやすい場合が多いです。
そして年子の場合は、保育園に入りやすいというメリットもあります。兄弟割引があったり補助金が多めにもらえたりする場合もあります。
年子で生むことのデメリット
年子の最大のデメリットは、子供たちが小さい間はとにかく大変だということです。
一人の赤ちゃんを育てるだけでも大変なのですから、二人を同時に育てるには想像以上の負担がかかります。
二人同時に泣くこともありますし、一人が夜泣きしたらその泣き声でもう一人も起きてしまいます。食事や着替えやお風呂や寝かしつけ、すべて二人分をしなければなりません。
赤ちゃんのお世話をしていたら、上の子が甘えてくることもあるでしょうから、赤ちゃんを寝かしつけて、今度は上の子の相手をしなければなりません。
たとえ産後でも、ママには身体を休めるヒマがなくなるのです。それが数年間は続くことになります。自分の時間はないようなものです。
そしてもし上の子が男の子だったら、高齢ママは大きなお腹を抱えて、動き回る息子を追いかけ回すことになります。さらに、下の子も男の子だったら、幼児期の二人の息子をもつママはとてもハードな毎日を送ることになります。
産後は妊娠しやすいって本当?
産後といわれる期間は出産後1年間です。この期間は、出産によって弱った身体を修復させる大事な時期です。
そして母乳育児をしているママは、授乳をすることでプロラクチンというホルモンが分泌され、そのホルモンによって生理がとまり排卵しにくくなります。
ミルクで育児をしているママは、母乳育児より早めに生理が再開し、母乳の場合は半年から1年ほど生理が止まるのに対して、ミルクでは2ヶ月から半年ほどで生理がきます。
ですが、排卵が始まれば妊娠もしますし、出産によってキレイになった子宮や卵管は妊娠しやすいとさえいわれています。
産後の子宮は柔らかくなっていて着床しやすいので、よりスムーズに妊娠できるといわれています。
授乳中でも妊娠できるって本当?
母乳育児の場合、授乳をすることでプロラクチンというホルモンが分泌されますが、その分泌量には個人差があります。
またママの体質によっても個人で差があり、授乳中だからといって絶対に生理はこないし妊娠もしないとは言い切れません。
授乳中でも生理がくるママは少なからずいます。ですから、生理がくれば排卵も再開されて妊娠することができます。
また、産後はじめての排卵と性交渉のタイミングが合えば、生理が来たことを確認していなくても妊娠することがあります。
ただ、年子での出産を望んでいるのなら、排卵しやすくするために母乳育児を卒業した方が確実です。毎日基礎体温を計って、妊娠しやすい身体づくりを心がけてください。
とはいえ子宮は、出産という大仕事をやり遂げてとても弱っています。自然分娩で安産であってもせめて半年以上は間をあけて、帝王切開なら1年以上は子宮を休ませてあげてください。
年子で妊娠したときに注意しなければならないこと
年子で妊娠、まして高齢出産となれば注意しなければならないことはたくさんあります。
まず「つわり」ですが、一人目のときは苦しければ寝ていることもできましたし、動けなければ無理に動く必要もありませんでした。
ですが次はそうはいきません。すでに赤ちゃんがいるのですから、どんなに辛くても育児をしないわけにはいかないのです。
ダルくても気分が悪くても眠くても、どんな状況でも赤ちゃんのお世話はしなければならないことを覚悟しておきましょう。
そして体力です。高齢ママが二人目を妊娠したときに上の子どもはどのくらい成長しているでしょうか。
赤ちゃんは、ハイハイや伝い歩きをするようになると、日に日に行動範囲が広がっていきます。ママのお腹が大きくなって動きにくくなった頃には、赤ちゃんもあちこち動き回れるようになっています。
ただでさえ大きなお腹をかかえて動くのは大変なのですから、目を離すことができない年齢の子どもを、家事をしながら追いかけ回すというのはもっと大変です。
また、一人目の子どもがまだ赤ちゃんだということも注意点です。少しは大きくなって歩けるようになったとはいえ、おぼつかない足取りで危なっかしいことでしょう。
長い距離を歩くのも無理ですし、まだまだ甘えたい盛りですから、どうしても「ママ、抱っこ」となります。
こういった注意点があることを念頭において、ママの負担が少しでも軽くなるように、周りに協力してもらえるよう前もってお願いしておきましょう。
年子妊娠した場合は早産や流産をしやすい?
母乳育児をしているママは、授乳をすることでオキシトシンというホルモンも分泌されます。オキシトシンは「愛情ホルモン」ともいわれ、ママと赤ちゃんの絆を深めてくれるホルモンです。
また子宮の収縮を促すホルモンでもあります。産後に子宮が痛むのは、このオキシトシンが子宮を元の大きさに戻してくれているからです。
ですが次の赤ちゃんを妊娠していると、その子宮収縮は、早産や流産を引き起こす原因となってしまいかねません。そのため、妊娠しているとわかったら上の子の母乳育児を卒業しなければならない可能性もでてきます。
また、上の子がまだ赤ちゃんだと、どうしても抱っこをすることが多くなります。1歳の赤ちゃんだと10kgほどはあります。
高齢で産後それほど経っていないうえに妊娠しているママには、10kgの赤ちゃんを抱っこするのはかなり危険を伴う行為でもあります。
それが1~2分の短時間とか、おとなしく抱かれているとかならまだしも、長時間だったり泣いて暴れたりすると、ママのお腹への負担は半端ないものになるからです。
お腹に負担のかからない抱き方をする、旦那さまに抱っこしてもらうなどで、早産や流産の危険を回避しましょう。
年子妊娠した場合は自閉症のリスクが高くなる?
北カリフォルニア医療センターでは、妊娠間隔が6ヶ月未満である場合、自閉症になるリスクがもっとも高いという研究結果が出ています。
同医療センターの研究者によれば、妊娠間隔が短いと脳の発達に欠かせない葉酸が不足している可能性があるとのことです。
しかし、自閉症が発症するメカニズムがまだ完全に解明されたわけではありません。というのも、妊娠間隔がお腹の赤ちゃんに及ぼす影響はとても複雑だからです。
ですから、年子だから必ずしも危険というわけではなく、葉酸さえしっかり摂取していれば絶対に自閉症にならないというわけでもありません。
葉酸に関しては、高齢出産におすすめしたい葉酸サプリメント選びと注意点の記事にて詳しくご紹介しています。
ただ、葉酸が妊婦さんに是非とも摂取してほしい栄養素であることには間違いないので、年子を望んでいる高齢ママはサプリメントなどで積極的に摂るようにしてください。
産後だからと油断していたら妊娠してるかも?
産後で授乳してるから、生理もまだ来てないし妊娠もしない、と思っていたら実は妊娠していた、なんてことも充分にあり得ます。
子育てに追われる毎日で自分のことは後回しにしてしまいがちですが、ママ自身の身体の変化や体調にも気を配ってください。
体質によって個人差があるのですが、妊娠したことでホルモンバランスが変化して母乳が出にくくなるママもいます。
また、妊娠のために母乳の味が変わって赤ちゃんが飲んでくれなくなることもあります。母乳の出が悪い、赤ちゃんが母乳をあまり飲んでくれなくなったなど、なにか変化があれば妊娠を疑ってみましょう。
そして、異様に眠気に襲われたり、吐き気や頭痛が起きたりしていたら、それはただの育児疲れではないかもしれません。
産後はホルモンバランスの乱れや育児疲れで、とかく体調を崩しやすいものです。しかし、もしかしたら妊娠したことによって起きている症状なのかもしれません。これぐらいなら大丈夫などと軽く考えずに、自分自身の体調の変化にも注意してみましょう。
授乳することで子宮を刺激して、下腹部に強い痛みを感じるママもいます。その、今までとは違う強い痛みで妊娠していることが発覚することもあります。
授乳中に痛みや違和感があったら、妊娠の可能性も考えて早めに診察を受けましょう。気づかずにそのまま授乳を続けていると、授乳することで子宮の収縮を促してしまいます。
子宮収縮で早産や流産を引き起こしてしまうと、せっかく授かった新しい命を知らないうちに失ってしまうことにもなりかねません。痛みや違和感を感じたら、放置せずに産婦人科で受診するようにしてください。
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