高齢ママの心構え

高齢ママは若いママが羨ましい?高齢出産を楽しく迎えるために

高齢出産のお母さんから「若いときに子どもを産めたお母さんが羨ましい」という言葉をよく聞きますが、若いお母さんに体力があるからといって楽に子育てできるとは限りませんし、もっと遅くに産んでもよかったかなと思っている人もいます。

そして、高齢出産のお母さんを羨ましいと思っている人もいるのです。とはいっても、やはり高齢出産だからこそ考えておかなければならない事もあります。

そこで今回は、

・高齢ママだからこそ気を付けることは何?
・高齢ママが友人に対して配慮すべきことは?

といった方に、高齢出産を楽しく迎えるにあたって気を付けておくべき心構えなどをご紹介します。若いお母さんを羨ましく思わずにいられるよう、しっかり対策を立てておきましょう。

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長く子どものそばにいてあげられるように

日本は長寿の国だといわれており、実際に平均寿命も世界では長いほうです。しかし高齢になってから子どもを出産すれば、若いお母さんほど子どもの成長を見届けることはできません。

可愛い我が子を抱きながら「この子が成人してからどのぐらい側にいてあげられるだろう、天涯孤独になったらどんなに淋しいだろう」と憂うお母さんは多いようです。

我が子が大きくなって、若い母親をもつ友人を羨ましく思わないように、高齢のお母さんはとにかく若く健康でいなければなりません。

もしかしたら我が子は、母親の知らないところで「あなたの両親は高齢だから早くに別れることになるね」「今から親の介護のことを考えておかなきゃ」などと周囲に言われるかもしれません。その時に子どもが笑い飛ばして「うちの親は大丈夫」と言えるくらい元気でいてください。

子どもの体力を心配せずに介護してもらえる

年齢を重ねていくと、気持ちはあっても身体がついていかなくなり、やむなく子どものお世話になることもあるかもしれません。

まだ若くて楽しいことをあれこれやりたいはずの我が子に自分の介護をお願いするのは、可哀想で情けなくて申し訳ない気持ちでいっぱいになるでしょう。

ですが、子どもにしてみれば「自分が若くて体力のある時に介護できて良かった、やってあげたいと思うことが全部してあげられる」と喜んでくれるケースもあるのです。

例えば、もしお母さんが20歳の時の子どもだったら、母親が70歳の時に子どもは50歳になります。子ども自身もそろそろガタがくる年齢に差しかかってきて、母親のお世話をするのも一苦労となっていてもおかしくありません。

お母さんにすれば自分の面倒をみてもらうことより子どもの健康が方が大事ですから、してほしい事があっても遠慮したり、少しぐらいの痛さや辛さは我慢してしまうかもしれません。

いつまでも介護など要らないくらい元気なのがなによりですが、もしそうなっても高齢ママの子どもはまだ若い可能性大です。子どもがお世話をするのが楽しいと思えるように、気を使わずに可愛く甘えましょう。

子どもの運動会

子どもが幼稚園や保育園に通いだすと、運動会に出て競技に参加することは避けられません。体力勝負の運動会だけはどうしても若いことが羨ましいと思ってしまいますね。

ところが幼稚園や保育園などの運動会で親が参加する競技は、親子で二人三脚とか、親子で大きなパンツを履いて走るデカパンリレーとか、お父さんが三輪車で競争したりとか、体力を気にする必要がないものが多くあります。

むしろ親子で力を合わせてゴールすることに重きをおいているようなので、親子の信頼関係こそが重要です。普段から家族みんなで遊ぶ時間をたくさん作って、チームワークを育んでいきましょう。

とはいえ、スタート直後に転んだり子どもの足を引っ張るようでは困りますので、多少のトレーニングはしておく方が無難ですね。

見た目が若いのは羨ましい!?

高齢出産では「母親が高齢だと子どもが恥ずかしい思いをする」とよく耳にします。入学式や授業参観、運動会や送り迎えで、自分のお母さんが他のお母さんより老けているのが恥ずかしいと感じる子どもが多いというのです。

また、子ども本人は気にしていなくても友だちに「おばあちゃんが来たの?」と言われることもあるとか。

たしかに親としては自分のせいで子どもが恥ずかしい思いをするのは辛いことでしょう。しかしそれも中学・高校と大きくなるにつれ、次第に意識しなくなりますから心配はありません。

もっと大きくなってくると、高齢の親であることを気にしていた自分を逆に恥ずかしく思うようになってくるそうです。

見かけより中身です、子どもと一緒にイキイキとした毎日を過ごしてください。送り迎えで会うだけの他人様に若くみられることより、自分の子どもにどう見られているかの方がずっと重要です。

自分にとって明るくて優しい元気なお母さんであれば、まわりに何と思われようが子供は自慢に思ってくれますよ。なにより気持ちが若くてハツラツとしたお母さんは、外見にも若さが滲み出て年齢より下に見えるものです。

間違っても、若いお母さんに張り合って若作りなどはしないでくださいね。高齢のお母さんと娘でお揃いファッションなどしたら、それこそ「若い母娘が羨ましいから真似してる」と思われてしまいます。流行を追わずに上品で落ち着きのある身なりを心がけましょう。

経済的な不安は少ない!?

高齢だけど頑張って子どもを作ろうと思われるご夫婦は、将来のことも見据えての決断だと思います。貯蓄もある程度はできていて年齢に応じた収入も入ってくる、というご夫婦が多いのではないでしょうか。

体調管理の大事さも身にしみてわかる年代ですので、万一のための保険も若いご夫婦より多めに設定されているかもしれません。経済面に関しては、若いご夫婦からすれば羨ましいことがたくさんあると思います。

ただそれも、ご夫婦ともに元気であればこその話です。旦那さんしか保険に入っていないというご家庭もよく見かけますが、子どもが産まれたらお母さんも入院保障のついた保険に入るべきでしょう。

もしもお母さんが病気で長期入院にでもなったら、ベビーシッターや乳児園などご夫婦だけの時には考えつかなかった出費が必要になるかもしれません。

また子どもが大学や大学院にいく場合も考慮して、学資保険や満期時に受け取れる保険を検討しておきましょう。

独身の友人

妊娠の話というのはとてもデリケートな要素を含んでいます。本人にとっては当然のようにした妊娠の相談や報告が、相手によっては傷つけてしまうことにもなりかねないからです。

ある不妊治療をしていた女性が何十年来の親友に「この年齢だと妊娠の確率はほとんどないらしい」と愚痴ってしまったと後悔していました。

親友は独身でしたが、普段から悩みを打ち明けあうような親しい仲だったので自然の成り行きで相談したのでしょう。ところが親友に「独身の女性が妊娠する可能性は0%なんだから他の独身の友だちには言わないほうがいい、イヤミに聞こえるかもしれない」と言われてとても驚いたそうです。

たしかに独身の友達からすれば、たとえ1%でも可能性があるならいいじゃないかということになるのです。

配慮

結婚も出産もする気がないと独身を通している女性は気にしないかもしれませんが、そうではない女性に妊娠の相談や愚痴をいうのは絶対にタブーです。妊娠の報告にも細心の注意を払わなければなりません。

また結婚も出産も面倒だからと独身を通している女性でも、心の奥底まではわかりません。まわりに色々言われるのが嫌でそう言っているだけという可能性もありますし、たとえ今はそれが本心でも、ふとしたきっかけで子どもが欲しくなる時がくることもあるのです。

妊娠報告

かといって独身の女性だけに妊娠の報告をしないというのは逆に失礼ですね。変に気を使われるというのはかえって傷つきます。

独身女性に妊娠報告をするときは、相手がどういうスタンスで独身でいるにしろ、お友達数人に報告するのと同時に一斉配信でメールを送る方法もあります。

ただし妊娠したのが嬉しいからと幸せいっぱいのデコレーションをしたり顔文字をふんだんに使用するのは控えて、あくまでも簡潔な文章で「報告」という姿勢で知らせましょう。

たとえ子どもができなくても「この人の子どもが欲しい」と思える旦那さまがいることだけで、独身の人からすれば羨ましいことなのかもしれません。まして妊娠したとなればなおさらです。

高齢出産をともに乗り切ってくれる旦那さまがいる、それがすでに幸せなことなのですね。

不妊治療をしている友人や子どもがいない友人への配慮

高齢出産になってもやっぱり子どもが欲しいと不妊治療をしている女性はたくさんいます。中には不妊治療をしているとあっさり打ち明けてくれる人もいるでしょうが、言うのが恥ずかしいと思っている人も多いのです。

ですから高齢出産の女性の場合は「不妊治療をしているかもしれない」ということを前提にお付き合いするほうが無難でしょう。

不妊治療をしている友人や、子どもがいない友人への妊娠報告は、独身の女性の場合よりさらに配慮しなければなりません。たとえあなたも不妊治療をしていたとしてもです。

結果的に子どもが授かったのであれば、羨ましいを通り越して子どもができない自分を情けなく思うかもしれません。何をどう伝えても自慢していると思われてしまうことがあり得るのです。

妊娠報告はやはり数人の友人に一斉配信が無難な方法ですが、あまり早い時期に送ると嫌がられる場合があります。

すでに子どもがいる友人も数人含めて一斉にメールを送りましょう。おめでとうメールが返ってくれば控えめに返信して、返ってこない時はそっとしておいて欲しいということかもしれません。

母乳が出ない

病院や産院によっては完母、つまり母乳だけで育てることを勧めるところもあります。たしかに母乳の栄養価は高く、必要なものがすべて補える、赤ちゃんにとっては最高の食事です。

ですがお母さんみんなが母乳がたくさん出るわけでもありませんし、母乳が出ないことで満腹になれない赤ちゃんが泣き叫ぶのはとても辛いです。母乳をあげたいのに飲ませてあげられないお母さんの苛立ちやプレッシャーも相当なものだと思います。

母乳が充分に出ないまま頑張り過ぎても、赤ちゃんやお母さんのためにはなりません。いっそ割り切ってミルクに移行するというのも一つの手です。完全にミルクにしなくても「母乳が足りなければミルクを足せばいい」と思えれば気持ちはぐっと楽になります。

他のお母さんを見ては「あの人はたくさん母乳が出て羨ましいなぁ、私はなんで出ないんだろう」などと落ち込む毎日では、お母さんの精神状態を敏感に感じ取る赤ちゃんにも良くありません。なんとかなると開き直って子育てを楽しんでください。

ミルクを飲んでくれるようになれば、旦那さんに赤ちゃんを預けて、ストレス解消に一人でショピング、なんてこともできますよ。

海外の高齢出産事情

日本で50代の出産というのはあまり多くありません。しかしイギリスでは、50歳以上の女性から産まれた子どもが2000年で300人ほどだったのが、2013年には700人に増えていました。

フランスでも、40歳以上の女性から産まれた子どもが1980年には7,000人だったのに比べて、2013年には4万人と急増しています。

ヨーロッパには、43歳までの人工授精には補助があり43歳以上は実費、49歳以上の人工授精は法律で禁止されているという国もあります。

日本と海外でどちらがいいとは言い切れませんが、高齢出産がそう多くない日本よりヨーロッパの方が肩身が狭い思いをしなくていいかもしれません。その意味では羨ましいような気もしますね。

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最後に

人間はいくつになっても無い物ねだりをしてしまう生き物ではないでしょうか。子どもができないときは無性に欲しくてたまらず、子どもがいる家庭を見るたびに羨ましくてしかたがないのです。

ところがいざ子どもが産まれたら、子どもの世話に明け暮れる毎日で自分の時間がないと愚痴り、自由な人はいいなぁ、うちの子も早く手が離れないかなぁなんて他の人を羨ましく思ってしまう。

そして子どもが大きくなって親を必要としなくなると今度は淋しくなって、子どもが小さい時は良かったなぁなんて考えてしまうのです。

他人を羨ましがっても何も生まれませんし、自分のことを羨ましいと思っている人もいるかもしれません。気持ちの持ち方ひとつ変えるだけで、たとえ辛いことも楽しく思えるようになりますよ。

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