高齢出産の育児不安

高齢出産ならではの育児不安!年齢や体力は関係あるの!?

35歳を過ぎての出産(初産)になると、医学上では高齢出産と呼ばれます。女性の社会進出による晩婚化や経済上の理由など事情はさまざまですが、出産する年齢が高くなっているのが現状です。

そのため、高齢出産は珍しいことではなくなりつつあり、医学界や国では高齢出産の難しさやリスクを訴えています。芸能人が妊活宣言するようになったこともあって、妊活を早めに考え始める夫婦も増えてきているようです。

しかし、高齢での出産は出産前の注意点や考えられるリスク、逆にメリットについて特集されることはあるものの、出産をするママ本人の不安についてはあまり聞きません。

そこで今回は、

・育児不安ってどんなもの?
・どうして育児不安になるのか知りたい
・高齢出産をしたママは、本当に若いママより精神的に余裕があるの?

といった方に、高齢出産やその後の育児に不安はないのか詳しくご説明します。

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育児不安とは?

育児不安というのは、読んで字のごとく子育てをするにあたって親が感じる不安のことです。ママが感じやすい不安の1つで、パートナーである男性に見られることは少ないといわれています。

過剰な不安や自身のなさをきっかけに陥る精神状態の総称でもあり、育児ストレスや育児ノイローゼもこの育児不安に含まれます。

症状としては不安が継続するものから、子供に対する感情の起伏が激しくなったり、暴力といった攻撃性があるなどさまざまで一時的なものではなく、継続的に続いてしまう状態なので、産後うつのきっかけになりやすいとされています。

育児不安に陥る原因

育児不安を覚える原因はいくつかあり、大まかに3つ挙げることができます。ただし、一般的にというだけであって、全ての育児不安の原因が当てはまるというわけではないので、以下の3つに当てはまらないから育児不安ではないとは限りませんので注意しましょう。

育児の不慣れ、嫌悪感

初産である場合、育児は初めての経験ばかりです。その為、赤ちゃんに対してどう対応して良いのかわからないという不安、また赤ちゃんがかかる疾患や発達に関しての情報を収集できていないことからくる無知の不安から、育児の不安へ繋がっていくようです。

また、望んでいない妊娠であった場合や、赤ちゃんとのコミュニケーションに不快感を覚えてしまう場合も、育児不安の原因になります。この場合、不安というよりはストレスとして精神的な負担となってくるようです。

情報に振り回される

子育てに正解はありません。しかし、ママの中にはきちんと育児をしようと子育てに対して勉強熱心になるママもいるようです。

この場合、先に触れたような情報不足による不安はないでしょうが、その反面、育児雑誌やインターネットに載せられた情報や他人の家庭の話を聞いて自分の子育てを比較してしまう傾向があります。

現在、育児に関しての情報は溢れ返っている世の中ですから、答えが違う場合がほとんどです。その為、どれが正解かわからず混乱してしまい不安を覚えてしまうケースもあります。

被害妄想

度を超すと児童虐待にも繋がる原因です。主に、育児をしている時間を自分が拘束されてしまっていると思い込んでしまっている場合が多く、この原因の場合、不安に思うというよりはストレスをぶつけるように子供へ攻撃してしまう傾向があります。

パートナーが育児に非協力的なことや、周りに相談相手がいないなども大きく影響しています。

不安に年齢は関係ない

年を重ねている分、経験豊富というイメージもあり、確かに年齢が上になるほど、ちょっとやそっとじゃ動じない強さが高齢出産を経験するママにはあるのかもしれませんが、不安に年齢は関係ありません。

我が子に会えるという嬉しさもある反面、やはり大変だったという声は多いのです。早産や帝王切開手術の確率も高いですし、また身体の回復具合によっては長期入院してしまうことも考えられます。

また、出産という大仕事が終わっても、初めての子育てが待っています。若い人より気持ちに余裕があると考えられているとはいえ、初めての育児を前に、高齢のママでも不安がないとは言い切れないのです。

高齢のイメージが原因?

高齢出産を望むママは、高齢出産のメリットとしても挙げられる、出産や育児に対しての精神的余裕があると思われがちです。

これは、35歳以上ともなると社会経験や人生経験を積んできているという背景から、余裕という言葉に繋がるといわれています。実際、高齢出産のママの中には、そうしたキャリア経験や印象から、あえて余裕を装ってしまうママも多いようです。

しかし、余裕があるように見せてしまったり、逆にその印象がプレッシャーになってしまうことで周囲に相談できなかったというママが大半です。

その為、最初は妊娠できた喜びが勝っていても、相談できないことが原因で、何か不安を感じるとそれが大きくなってしまい、妊娠後に徐々に余裕がなくなってしまうケースもあります。

高齢出産のリスクに関しての情報が溢れ返っている時代でもありますから、色々な情報を知っていくうちに考えがマイナス方向へいってしまう場合もあるようです。

どんな事に不安を感じる?

信じられないとは思いますが、実は高齢出産の方が育児不安を感じやすいともいわれています。その為、高齢の出産だからといってママは一人で抱え込まないことが大切です。

今まで経験したことのない出産と育児をこれから経験していくわけですし、やはり高齢出産には身体的にも精神的にも負担が大きくのしかかってきます。

また、感じている不安を相談せずにいるのは、ストレスにもなりますからママにとっても、お腹にいる赤ちゃんにとってもよくありません。

「不安なものは不安」と開き直ってパートナーや周囲の人を頼りましょう。次に挙げる、高齢出産で不安に感じた点を踏まえ、パートナーや家族など周囲の人もフォローできるようにしていきたいですね。

妊娠・出産に感じる不安

何歳であっても妊娠や出産に不安はつきものですが、高齢出産だからこそ感じる妊娠や出産に対する不安として次のようなものがあります。

無事に産めるのか、という不安

高齢出産となると、母子ともにリスクが高いというイメージから周囲の反応があまり良くない場合があります。

それは疎ましいという感情から来るものではなく、やはり心配だからです。それはママ本人も同様で、先に触れたように最初は妊娠できたことへの嬉しさが先立っていても、高齢出産の情報を知るうちに「無事に産めるのだろうか?」と不安に思うママは多くいます。

中には、授かった喜びよりも戸惑いが大きかったというママもいるほど。高齢出産は、早産・流産のリスクが高いだけでなく、妊娠前には見られなかった症状(高血圧やむくみ、体重の増加など)が1~2つ以上発症してしまう妊娠高血圧症候群、ダウン症などの赤ちゃんの先天性異常の発生率が上がる、難産の可能性が高いなどがあり、合併症にもなりやすいといわれているからです。

たとえ今は落ち着いていたとしても、周囲の知らないところで「もしかしたら」と不安に襲われてしまうことがママには多々あります。

病院が決まらない?

前述のように高齢出産はリスクが多く、母子の身体を脅かす危険性もあることから、住まいによっては受け入れてくれる病院が少ないということも珍しくありません。

また、病院が決まらないという不安に加え、やっと決まっても、すぐに対処できるように前もって入院する必要があるなど、入院費が高額になってしまうこともあり、経済的な不安を考えてしまうこともあります。

だからといって、何かあった時のために素早く対処できる環境が整っている病院が望ましいですから、自分に合った病院が決まるかもわからない不安の中、妥協できないというのも悩ましいところです。

育児中に考えてしまう不安

無事に出産を終え、一安心したいところですが、高齢出産ならではの体力面での心配など、今度は育児に対する不安があります。

体力がもたない

何事もなく妊娠・出産というイベントを終え、不安が減るかといえば全くそうではありません。

むしろ、妊娠中よりも不安に思うことは多いといえます。妊娠・出産のように決まった期間があるというわけではないからです。

特に、体力の問題は我が子の成長と共に大きくなっていく不安です。出産後の体力回復が遅いというのをはじめ、子供は好奇心が旺盛ですから何にでも興味を示します。

最初のうちは活動範囲も狭いですが、歩けるようになってくれば行動範囲も広まり、最終的には走るようにもなります。

子供は体力の続く限りパワフルに動きまわることも考えると、子供との体力勝負に不安を覚えるママは多いです。たくさん遊んであげたいという気持ちがある反面、体が悲鳴をあげてしまうからです。

元気に成長してくれることに喜びを感じながら、成長するごとに広がっていく体力差への不安は、高齢出産ならではといえます。

親のサポートがない可能性

新米ママの手本となるのは、やはり実の母親です。実際、出産後のママは体を休めるのも兼ねて実家へ里帰りしている時に、母を手本に育児を学んでいる場合がほとんどのようです。

また、初産ともなると手探りになってしまう育児に、親のサポートは必要不可欠でしょう。しかし、高齢出産になると少し勝手が変わってきます。

自分が高齢ということは、親もその分、年を重ねて体が衰えてしまっているからです。つまり、ありがたい親のサポートが高齢出産の場合、得られない可能性も高くなります。

むしろ、子育てに追われながら親の面倒も見なくてはいけない場合もあります。親が認知症になってしまっていたりすると子育て指南も受けることができないので、その状況から気持ちに余裕がなくなってしまったり、育児不安につながってしまうこともあります。

若作りするべき?

育児中に考えてしまうようになるのが、若作りをするか否か。子供が同世代の子と遊ぶようになれば、ママ同士でも付き合いが出てきます。

この時、高齢出産をしているとママ友になるのは自分よりも年下という場合が多く、そんな理由から、自分は平気でも子供が嫌な思いをするのではないか、と不安に思ってしまいます。

また、子供を抜きにしても、自分は浮いているのではないか、年齢差から付き合いづらいと感じてしまうママもいて、女性特有の不安ともいえます。

子供の将来

子供が成長していく姿は想像するのも楽しみなことではありますが、将来に不安を覚えやすいです。

子供が成長していくごとに自分も年をとっていくので体力面や健康面に不安があるのはもちろんのこと、中でも経済面はもっとも不安を覚えやすい項目です。

家庭の経済を支えてくれる旦那さんが定年を迎えてしまう可能性は大いに考えられますから、そうなった時に、子供が予備校や塾など習い事の資金はどうするか、生活をどうまかなっていくかなど、不安に感じてしまうママは多いです。

特に、学費に関しては子供が小さいうちから心配しているママは多く、子供の将来に関することもあり、学資保険について調べるママもたくさんいます。

当たり前、と思うこと

年齢が上がるごとに落ち着きのある、素敵な女性になるのかもしれませんが、不安を感じてしまうのはママになったら誰でもあります。

高齢出産を経験されるママは、経験も豊富な分、自分の感情をコントロールするのも得意なのかもしれませんが、不安なことは不安と受け止め、周りに頼ることも大切です。

年齢的に親のサポートがないという場合には、きちんとパートナーと話し合い協力してもらいましょう。時には、パートナーである旦那さんに育児を任せ、友人に会うなど羽を伸ばし、心をリフレッシュさせることもポイントです。

考えをプラスに!

育児不安に陥ると、ついネガティブに考えてしまいがちです。高齢出産によるリスクなどの情報が、その不安を大きくしてしまうこともあるでしょう。

しかし、溢れている情報は一般的な結果、可能性の範囲の話であって、自分が当てはまるかはわかりません。

例えば、高齢出産は難産といわれている中で安産だったママはたくさんいますし、子供の将来の資金繰りに関しても、おかげで国立を目指してもらえるというママもいます。

周りのママより年上なことで嫌がるのではないか、という不安も、美容を意識するようになって逆に良かったというママもいて、考え方次第ということがわかります。

マイナスに考えることで、先のことに備えるのも、もちろん大切なことですが、それで育児不安になってしまっては、せっかくの子供との新生活を楽しむ余裕もなくなって、とても勿体ない事です。

先のことは予想はできても、結果は誰にもはっきりとはわかりません。どうせなら、何事もプラスに考えていきましょう。

まとめ

高齢出産での育児不安について述べましたが、育児不安は精神的なものです。ここに挙げた対策などは参考程度に考え、不安がなくならない場合には自己判断せずに医師へ相談をしましょう。

パートナーである旦那さん、親、近しい友人に相談することも大切です。不安に思うことは弱さではありません。自分の中にある不安を無視せず、上手く折り合いをつけながら、育児に向き合っていきたいですね。

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